ビジネス
2017/10/26

過去の事例からみる2020年に向けた開発エリアの今後

(写真=PhotonCatcher/Shutterstock.com)
(写真=PhotonCatcher/Shutterstock.com)
東京オリンピックに向けて、景気の拡大が期待されています。それに反して、開催年の2020年以降に需要が冷え込むのではないかとの意見もあります。主要な開発エリアの動向と、過去の推移からみた今後の予測を考えてみましょう。

オリンピックに向けた主要開発エリアの動向


内閣府と東京都は、「日本橋一丁目中地区第一種市街地再開発事業」と称し、日本橋川沿いの整備や大規模なビル開発を計画しています。東京国際フォーラムに匹敵するような大規模な会議施設を作り、金融を中心とした国際的なビジネスの拠点とする考えです。イノベーションの促進にも力を入れる予定で、オフィスや交流施設など、起業支援に特化した施設も併設します。三井不動産と野村不動産が共同で行う事業です。

東急グループが手がける渋谷再開発プロジェクトでは、2020年頃までに次々と高層ビルの開業を予定しています。記憶に新しい渋谷ヒカリエ、渋谷キャストもこの一貫です。渋谷エリア最大級とする約14,000坪の賃貸オフィスを備えた「渋谷ストリーム」、渋谷川沿いの遊歩道に保育所や店舗、ホテルなどを招く「渋谷代官山Rプロジェクト」などは2018年秋に開業を控えています。

オリンピック会場が集中する湾岸エリアも大きく変わります。卸売市場の移転で話題の豊洲では、三井不動産がオフィス・商業・ホテル機能を持つ3棟・総面積約25.9万平方メートルの大規模施設を建設予定。ららぽーと豊洲とも空中デッキで行き来が可能になります。オリンピック選手村ができる晴海では、住まいやスポーツ交流、教育などを中心として整備する方針です。

都心のオフィス賃貸経営は好調


前掲のとおり、都心の再開発はオフィスビルが中心です。大幅に増える供給を吸収するだけの需要はあるのでしょうか。

三幸エステートの「オフィスマーケットレポート」によると、都心5区のオフィス空き室率は2012年11月の6.91%をピークに下がり始め、2017年8月には2.05%にまで改善。ほぼ満室に近い状況になっています。同時に募集賃料は上昇を始め、2012年12月の坪当たり19,190円から、2017年8月には27,259円と1.5倍近くになっています。

都内のオフィスビルはほぼ満室稼働、賃料も好調に推移しており、旺盛な需要があることがわかります。再開発による増加は必然といえます。

成長し続ける東京


不動産の価値は、その不動産が存在する地域の価値といっても過言ではありません。開発中の地域は成長著しく、向上し続けていることが各種資料でわかります。

日本経済新聞(2017年9月20日朝刊)によると、東京都の基準地価は5年連続で上がっており、商業地は2017年に前年比4.9%上昇。特に「GINNZA SIX」が開業した銀座、新しいJRの駅がつくられる高輪では2ケタの上昇が見られました。開発による恩恵をこうむったといえます。それ以外にも、全体的に東京という地域の価値が好感されている結果といえるでしょう。

もうひとつ東京の価値が向上していることを表すものに、人口の増加があります。東京都区部の人口は2015年に約927万人となり、2010に比べて32万人増えました。東京都の推計によると、2025年には1398万人になる見込みです。

人が増え、住宅やオフィスビルなどの開発が必要になり、景気が拡大することによって、さらに人が増える。東京にはこのような好循環がみられます。これからも価値を向上していくでしょう。

開発エリアを中心とした東京の価値は向上し続ける


日本橋や渋谷、湾岸エリアなどの都心部では、オフィスビルを中心に再開発がすすめられています。オフィスの空室率は減少傾向にあり、賃料は増加傾向にある中で、市場は拡大していくでしょう。東京都の価値が高く評価されていることは、地価の上昇や人口の増加などに表れており、今後も成長し続けると考えられます。

ファイコロジスト山田
金融・投資・キャリアが専門のフリーライター・編集者。不動産投資を中心として、株式取引や為替、相続、仮想通貨、キャリアプランなどお金に関する内容を主に、書籍の執筆協力やインターネット記事など幅広く活動中。2級ファイナンシャル・プランニング技能士、AFP。


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