投資・運用
2017/10/26

地方創生の現実。止まらない東京一極集中

(写真=CHEN MIN CHUN/Shutterstock.com)
(写真=CHEN MIN CHUN/Shutterstock.com)

「地方創生」という言葉をよく聞きますが、実際に活性化し、うるおいをもたらしているケースは必ずしも多くありません。むしろ赤字を生んでしまい、苦しんでいるケースもあるようです。どの自治体も知恵を絞り、今後の生き残りをかけた政策を実施していく必要があるわけですが、現実には厳しい状況が続いています。なぜ、地方は疲弊しているのでしょうか。

成功事例をそのまま習うだけではうまくいかない

実際に地方活性化をおこす事例もありますが、その成功事例はその地域の実態に合わせ、オリジナルの行動を行っていることが起爆剤となっているように見受けられます。ある場所の成功事例を、他の自治体がそのまま使うのではうまくいかないわけです。安易なものまねが失敗を生み出してしまうこともあり、このような状況を変えなければ成功する自治体は限定的となり、地方衰退化を招くことにもつながりかねません。

コンパクトシティ化がすすむ可能性がある

地方活性化や、今後の地方のあるべき姿として、コンパクトシティを掲げる自治体も多くなってきました。これは、各町の中心部に公共施設や商業施設、住宅などを集約し、人口減少が生じても町の機能を維持する政策です。

郊外には人は住まず、中心部だけに居住地域を移すという行動をとることで、中心部における活性化を取り戻し、生活機能を維持していくことが目的にあるといえますが、果たしてうまくいっているのでしょうか。

富山市では、中心市街地を活性化させ、公共交通を軸としてコンパクトシティ化をすすめました。公共交通機関を利用する方も増えています。一方で、青森市の場合には、中心市街地活性化の象徴ともいえる商業施設・公共施設「アウガ」の経営破たんが大きく取り上げられています。

このような状況からもわかるように、どこでやっても同じことがうまくいくとは限らないことと、こうしたコンパクトシティ化が全国各地で進むにつれて、人が居住しない地域や失敗事例が増えるとなると、不動産の地価にも大きな影響が出ることを忘れてはなりません。

東京一極集中を止める具体的な施策が見えない

政府も地方創生を後押ししていますが、実際にはなかなかうまくいっていないのが現実です。そして、東京一極集中は是正されるどころか、ますます進んでいくものと想定されます。

利便性やビジネスの効率性などを考慮すれば、東京一極集中が進むことはやむを得ないのかもしれません。こうした集中を止め、地方が活性化する具体的な施策がいまのところ見えず、歯止めがかからない状況なのです。

不動産投資で長期に安定しているのは、やはり「東京」

不動産投資という側面で見た場合、長期的に安定して入居が見込める、地価が維持できる場所は、やはり「東京」といえるのではないでしょうか。人が集まる地域は活性化され、地価も上昇します。今後ますます東京の不動産の希少性が高まることになってもおかしくはありません。

不動産投資を検討しているのであれば、東京に的を絞った投資戦略を考えてみましょう。どうなるかわからない地方への投資は、後から振り返った時に後悔することにもつながりかねません。特にコンパクトシティ化により、人が住まなくなる地域に該当した場合には、売却できないリスクもはらむことになります。

東京であれば、売買取引も多く、売却したいときに売れる可能性も高いといえます。利回りだけにとらわれず、真に価値のある地域、東京の不動産を探してみませんか。

伊藤 亮太
慶応義塾大学大学院商学研究科経営学・会計学専攻卒業。証券会社に入社後、営業部兼社長秘書配属。その後、投資銀行にてM&A業務に携わり、上場企業のM&Aほか、増資、株価評価なども行う。現在、スキラージャパン株式会社取締役、伊藤亮太FP事務所代表。東洋大学経営学部非常勤講師(ファイナンス特講C/D)/大手前大学現代社会学部非常勤講師(ファイナンシャル・プランニング)/千葉科学大学危機管理学部非常勤講師(経済学特別講義、経済危機論)

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