投資・運用
2017/11/30

お金に対する変革期。仮想通貨で毀損する?既存通貨の価値

(写真=Lukasz Stefanski/Shutterstock.com)
(写真=Lukasz Stefanski/Shutterstock.com)

ビットコインやイーサリアムなど、仮想通貨に関するニュースを見聞きする機会が増えました。2017年になってビットコインの価格が上昇しており、社会的にも認知度が高まっています。一方、仮想通貨の目覚ましい価値の上昇によって、相対的に既存の法定通貨の価値が下がることも懸念されているのです。

もし、仮想通貨が当然のように利用される時代が到来したら、日本円しか資産を持っていないことは「リスク」になってしまうのでしょうか。ここでは仮想通貨と法定通貨の関連性について考察していきます。

止まらないビットコインの価格上昇

2017年に入って、ビットコインの価格が大きく上昇しました。2017年1月時点では11万円ほどだったビットコインですが、その後、徐々に値を上げて2017年5月下旬には30万円を突破します。2017年8月にビットコインキャッシュとの分裂騒動があったものの、11月には110万円を超える水準まで上昇しており、1月と比較して約10倍の価格になりました。

2017年は、ビットコインの価格が上昇しただけではなく、仮想通貨が一般的にも広く認知されるようになった年度ともいえます。たとえば日本でも、家電量販店のビックカメラやオンラインコンテンツサービスのDMM.comなどのお店でビットコイン決済ができるようになりました。ビットコインがニュースの対象になることも増えており、仮想通貨全体が社会的な評価を高めつつあるといえるでしょう。

「仮想通貨の価格が今後どうなるのか」について、予測することはきわめて難しい状況にあります。数日で20~30%も価格が乱高下することも珍しくなく、ボラティリティが高い状況が続きます。ただし、前述のように仮想通貨が市民権を得つつある点を考慮すると、短期的には暴落や急騰を繰り返しつつ、長期的に見れば価格が上昇していく可能性も十分にあると考えられます。

仮想通貨の普及で日本円の価値は低下?

仮想通貨が普及することによる影響として、法定通貨の権威の低下が挙げられています。現代の世界通貨では、その国の政府に対する信用度を担保として、法定通貨の権威が保たれています。債務不履行や紛争などによって政府の信用度が下落すると、その国の法定通貨の価値も低くなるわけです。

同じようなことが、仮想通貨と法定通貨の関係にも当てはまる可能性があります。たとえば、1ビットコイン(BTC)=10万円のときに日本円でビットコインを3BTC購入し、その後1BTC=100万円のときにビットコインを日本円へ戻したとしましょう。30万円でビットコインを購入した通貨が、ビットコインの価格変動にともない300万円になって戻ってくることになります。

これは「日本円が10倍になった」ともいう見方もできます。しかし、逆に考えれば「円の価値が1/10になった」ともいうことができます。元々30万円あれば3BTC購入できたのに、今度は300万円もなければ購入できなくなってしまったからです。

もし、今後仮想通貨の価格が上昇を続けたとすると、日本政府自体への信用度が落ちたわけではなくても、法定通貨である日本円の価値が毀損していきます。仮想通貨が当たり前に使われる世の中では、日本円しか資産を持っていないとリスクがあるということです。

仮想通貨と法定通貨への「分散投資」

仮想通貨の価格が上昇し、社会的にも受け入れられるようになると、仮想通貨と法定通貨に資産を「分散投資」させる必要が出てくるかもしれません。

資産運用の世界では、「分散投資」が推奨されます。分散投資とは、現預金だけでなく、株式や債券などの有価証券、現物資産の金、不動産などへ資産を分散して投資をすることです。通貨の場合は日本円だけでなく米ドル・ユーロ・元・豪ドルなど複数の通貨に分散的に投資を行います。いずれかの価格が急激に下落したり、自国でインフレが発生したりしても、リスクを分散できることが分散投資のメリットです。

仮想通貨は、特定の国家や機関が集中的に管理をしているわけではありません。そのため、法定通貨同士を交換するときの為替リスクのヘッジ対象になりうるという考え方があります。どこかの国の通貨が下落しても、国家の後ろ盾を持たない仮想通貨には、あまり影響しません。

日本人は、分散投資の考え方が弱いといわれています。日本円に対する信用が高いので、資産を分散させるメリットを実感しにくいことが原因です。しかし、仮想通貨の普及によって、円の価値も否応なく毀損される可能性があります。仮想通貨に興味のある人は、少額でも仮想通貨への分散投資を検討してもよいのかもしれません。ただし、取引所のセキュリティや価格推移の不安定さなどの課題も指摘されていますので、あくまで余剰資金で運用をはじめるようにしましょう。

少額から仮想通貨への投資を検討

ビットコインの価格上昇によって、仮想通貨が一般層にも認知されるようになりつつあります。仮想通貨が日常生活で決済や資産運用の対象として活用されるようになると、日本円のような法定通貨の価値が相対的に下落することが考えられます。複数の資産や通貨へ分散投資を行うように、日本円だけでなくビットコインをはじめとした仮想通貨に資産を分散させることが一般化するかもしれません。興味のある方は、少額から仮想通貨への投資を検討してもいいでしょう。

大福汁粉
35歳の東大卒フリーライター。大手証券系SEで5年ほど勤務経験あり。節約・株式・投資信託・NISA・iDeCo・不動産投資・仮想通貨など、金融関係で幅広く執筆実績を持っている。

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