投資・運用
2018/01/18

資産形成に有利な制度。NISAとiDeCoを理解しよう

(写真=kan_chana/Shutterstock.com)
(写真=kan_chana/Shutterstock.com)
金融庁が「貯蓄から資産形成へ」を合言葉にして進めている制度が「NISA」と「iDeCo」です。この2つの制度にはどのような違いがあるのでしょうか。今回は、それぞれの特徴や「どちらがお得か」などについて詳しく見ていきましょう。

「NISA」(ニーサ)とは


NISAは、2014年1月からスタートした、少額投資非課税制度です。NISAでは、毎年ひとり120万円の非課税投資枠が設定されます。非課税投資枠で株式・投資信託などに投資した場合、その配当や譲渡益は非課税となります。これは、利用者にとって大きなメリットといえるでしょう。

もともと、イギリスの個人貯蓄口座ISA(Individual Saving Account)をモデルとして設立されたことから、NISA(Nippon Individual Savings Account)という名称が付けられました。

子どもの親などが運用する「ジュニアNISA」


ジュニアNISAは、NISAのなかの新しい制度で、未成年者を対象とした少額投資課税制度です。0歳から19歳までの未成年者を対象として年間80万円分の非課税投資枠が設定されており、株式や投資信託の配当、譲渡益などが非課税になる仕組みです。現実には、親などが子どもの名義枠で運用する制度となっています。

「つみたてNISA」は2018年1月からスタート


さらに、2018年1月から新たにスタートするのが、つみたてNISAです。これは、既存のNISAよりも少額からの長期・積み立て・分散投資を支援するための非課税制度です。

購入できる金額は、通常のNISAよりも少なく年間40万円となっています。また、購入方法も累積投資契約に基づく買い付けのみに限られています。非課税期間は20年で、購入可能商品も長期・積み立て・分散投資に適している一定の投資信託だけが対象となっています。

「iDeCo」(イデコ)とは


iDeCoとは、個人型確定拠出年金のことで、投資によって将来の私的年金を自分で管理・運用していく制度です。この制度は、2017年1月から加入対象者の範囲が拡大され、60歳未満のすべての成人が利用可能なものとなっています。掛け金は60歳まで継続して積み立て、60歳以降に給付を受けるという仕組みです。

当然のことながら、その積立期間における運用成績次第で受け取れる額にも変化が生じることになります。掛け金の拠出は60歳で終了しますが、その後10年間は運用の継続が可能なため、最長70歳までは年金もしくは一時金として受け取ることができるようになっています。デメリットとしては原則として引き出しができないことがあげられます。

NISAとiDeCoを比較するとどちらがお得か


2018年1月からスタートするつみたてNISAが登場したことで、つみたてNISAとiDeCoがよく比較されるようになってきています。両者の性格は異なりますが、長期の資産形成という点と税制優遇策である点では共通しています。そのため、双方の仕組みとメリットを十分に理解して資産形成を検討することをおすすめします。それぞれを比較しながら見ていきましょう。

●運用コスト視点ではつみたてNISAに軍配
金融庁によりますと、つみたてNISAの投資対象商品としては、「長期投資にふさわしい信託期間は無期限、または20年以上」、「為替ヘッジ目的以外のデリバティブ取引の禁止」、「毎月分配型は不可」という3つの条件が設けられています。

また、「販売手数料無料」「信託報酬の上限設定」が設けられている点が大きな特徴となります。特に、運用コストについては厳しい条件が付けられていることから、最終投資家の利益を優先した制度といえるでしょう。したがって、運用コストという点だけで見ると、つみたてNISAの対象商品となる投信の信託報酬は通常のものに比べて低くなっており、お得であることが分かります。

●購入可能商品種類ではiDeCoが勝る状況
つみたてNISAとiDeCoで利用できる投資対象商品を比較してみますと、明らかにiDeCoの投資対象商品が幅広く設定されていることが分かります。もともと、つみたてNISAは株式投資を主体として考えられているため、公社債投資を行うファンドは対象外となっています。そのため、iDeCoよりも投資できる商品の領域が限られているので、注意が必要です。

また、つみたてNISAは、各金融機関で取り扱い商品を選択して提供することから、今後の品揃えが注目されることになりますが、商品選択の幅で評価した場合にはiDeCo、コスト面重視で考えるならつみたてNISAを選択するのがお得といえるでしょう。

さらに税制面で考えますと、iDeCoには掛金の全額所得控除の仕組みがある点は、見逃すことができません。税金の還付は課税所得次第ですが、課税所得195万円~330万円ならば掛金の20%相当の税金が還付される点は、大きなメリットといえます。

このように、「NISA」、「つみたてNISA」、「iDeCo」は、そのメリットによってどちらを利用するか選択するのが賢い利用法といえるのではないでしょうか。
 

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